こんにちは。株式会社NyamoWorld代表の大村です。
ANAアメックスゴールドとANA VISAワイドゴールド。ANAマイルを貯める専用カードを探し始めると頻繁に名前が上がるカードです。
「アメックスかVISAか」だけの違いかと思いきや、年会費には大きな差があるため、それがスペックや付帯特典にどう影響しているのかを見極めたい方も多いのではないでしょうか。
この2枚は、どちらか一方が単純な上位互換というわけではありません。
この記事では、それぞれの特徴や差を分かりやすく整理していきますので、あなたのスタイルに合った一枚を選ぶ判断材料としていたければ幸いです。
ANAアメックスゴールドとANA VISAワイドゴールドのスペック比較
ANAアメックスゴールドとANA VISAワイドゴールドは、どちらもANAを冠したゴールドカードですが、年会費は2倍以上、国際ブランドも空港ラウンジ特典もまったく違う設計になっています。
年会費・ブランド・主な付帯サービスの比較表
| 項目 | ANAアメックスゴールド![]() | ANA VISAワイドゴールド![]() |
|---|---|---|
| 年会費(税込) | 34,100円 | 15,400円 |
| 家族カード年会費 (税込) | 17,050円 | 4,400円 |
| 国際ブランド | American Express | Visa |
| ANA航空券購入時の マイル還元率 | 3.0% | 2.0% |
| プライオリティパス | 付帯(年2回無料) | 付帯なし |
| カードラウンジの 対象空港 | 国内13空港+ホノルル | 国内34空港+ホノルル |
| カードラウンジで 無料になる人 | 本会員・家族会員 +同伴者1名 | 本会員・家族会員 (同伴者は自己負担) |
| ポイント・ マイルプログラム | メンバーシップ・リワード (実質無期限) | ANAマイレージ移行可能ポイント (実質無期限) |
年会費だけを見るとANAアメックスゴールドが2倍以上高く見えますが、その差はプライオリティパスの有無やANA航空券購入時の還元率など、複数の特典差の合計です。
ANAマイルを貯める主なルートの違い
ANAマイルをどちらのカードで多く貯められるかは、何にお金を使うかで答えが変わります。
結論から言うと、日常の買い物ではほとんど差がなく、ANA航空券を購入する場面に限ってANAアメックスゴールドが1.0%分有利になります。

通常の買い物・フライトボーナス・入会継続ボーナスは両カードで共通
通常の買い物では、ANAアメックスゴールドもANA VISAワイドゴールドも100円につき1マイル相当(還元率1.0%)というポイント・マイル還元の基本設計は同じです。
ANA便に搭乗した際のフライトボーナスマイルも、区間基本マイレージにクラス・運賃倍率を掛けた値の25%が加算される点で共通しています。
入会時・毎年の継続時に付与されるボーナスマイルも、両カードとも2,000マイルです。加盟店でのポイント上乗せ制度(ANAカードマイルプラス)も両カードに用意されており、対象店舗では100円または200円につき1マイルが自動で積算されます。
つまり、ANA航空券を買わない使い方だけを見れば、どちらのカードでもマイルの貯まり方に大きな差はありません。
ANAアメックスゴールドはANA航空券購入時に3.0%還元(三重取り構造)
ANAアメックスゴールドでANA航空券を購入すると、還元率は通常の3倍にあたる3.0%まで上がります。これは1つの高還元ではなく、3つの還元が重なって生まれる仕組みです。
| 内訳 | 還元率 | 中身 |
|---|---|---|
| ① 通常のメンバーシップ・リワード | 1.0% | 100円=1ポイント (1ポイント=1マイル) |
| ② ANAグループ利用ボーナスポイント | 1.0% | 航空券・旅行商品・機内販売など ANAグループ利用で 加算される上乗せ分 |
| ③ ANAカードマイルプラス | 1.0% | ANA航空券のカード決済分 に対する加算 |
| 合計 | 3.0% | 100円=3マイル相当 |
3つの仕組みが同時に働くことから「三重取り」と呼ばれる還元です。ANA便に乗る機会が多く、航空券も自分のカードで決済している方ほど、この3.0%の差が効いてきます。
ANA VISAワイドゴールドはANA航空券購入時に2.0%還元(2倍コース)
ANA VISAワイドゴールドでANA航空券を購入した場合の還元率は2.0%です。
通常は200円につき1ポイントですが、ANAマイルへの移行時に「2倍コース」を手数料無料で利用できるため、1ポイントが2マイルに交換され、実質的に100円につき1マイル(1.0%)となります。これにANAカードマイルプラス分の1.0%が加わり、合計2.0%という計算です。
ANAアメックスゴールドとの1.0%の差は、ANAグループ利用ボーナスポイントに相当する上乗せの仕組みがANA VISAワイドゴールドには無いために生まれています。
ANAゴールドカード特別ボーナスで両カードとも継続ボーナスに+2,000マイル
ANAのプレミアムメンバー(上級会員)である期間中は、通常の継続ボーナスマイルに加えて「ANAゴールドカード特別ボーナス」が上乗せされます。ANAアメックスゴールドとANA VISAワイドゴールドは、どちらこの対象カードに含まれており、継続ボーナスとして2,000マイルが追加されます。
通常の継続ボーナス2,000マイルと合わせると、プレミアムメンバー期間中は年間4,000マイル相当を継続ボーナスだけで受け取れる計算です。この特別ボーナスは一般会員では対象外で、ANAのステータス会員になっている期間限定の上乗せである点は理解しておく必要があります。
約2万円の年会費差はどこにあるのか
年会費はANAアメックスゴールドの方が高く、その差は18,700円です。(税込金額の差)
この差額に見合う価値があるかどうかは、主に2つの特典で判断できます。
①ANA航空券還元率+1.0%
まず1つ目の差は、ANA航空券購入時、およびANAグループ利用時の還元率1.0%です。
ただ、1マイルの価値を1.5〜2円と仮定して逆算(※)しても、還元率の差だけでこの年会費差を回収しようとすると、ANA航空券の購入が年間で約93万円~125万円ほど必要になるので、この条件を満たせる人は限られるでしょう。
(※カード会社の公式レートではなく当サイト推定)
②プライオリティパスが付帯

ANAアメックスゴールドには、年2回まで無料のプライオリティパスが付帯します。
プライオリティパス とは?
プライオリティ・パスとは、世界中の空港ラウンジや空港サービスを利用できる会員制プログラムです。
会員資格があれば、航空会社や搭乗クラスに関係なく専用ラウンジで軽食・ドリンク(アルコール含む)・Wi-Fi・休憩スペースを利用可能。(公式:プライオリティパス)
プライオリティパスのサービス単体で加入した場合の料金は以下の通りです。
| 会員プラン | 料金・条件 |
|---|---|
| スタンダード | 年会費99ドル ラウンジ利用時は1回35ドル |
| スタンダードプラス | 年会費329ドルで10回まで無料 それ以降は1回35ドル |
| プレステージ | 年会費469ドルで無制限に利用可能 |
※会員登録をしていなければ、その場で料金を払ってもプライオリティラウンジを利用することはできません。
クレジットカードの特典として付帯するプライオリティパスは、直接登録とサービス内容が異なる場合があります。
会員プランや利用条件をよく確認するようにしてください。
詳しくは、【初心者のためのプライオリティパス解説】をご覧ください。
プライオリティパスは本来、
- 会員になるだけで99米ドル
- 施設利用は1回35米ドル
なので、ANAアメックスゴールドに付帯するプライオリティパス特典はそれだけで25,350円の価値がある計算になります。(1米ドル=150円として算出)
ANA VISA ワイドゴールドにはプライオリティパスは付帯しないので、プライオリティパスも付けたい方にとってはANAアメックスゴールドがお得な選択肢となります。
なお、プライオリティパスは海外空港でその真価を発揮するので、年に2回以上海外に行く見込みがある方におすすめです。

空港ラウンジ・プライオリティパスの比較
海外出張や旅行の頻度が高い方にとって、空港ラウンジ関連の特典は重視したいポイントではないでしょうか。
これについても、年会費が高いANAアメックスゴールドの方が完全な上位互換かというと、そうではありません。
プライオリティパスが付帯するのはANAアメックスゴールドの方だけ

ANAアメックスゴールドに付帯するプライオリティパスは、国内外1,300ヵ所以上の空港ラウンジが対象です(2026年7月時点)。年2回まで無料で利用でき、3回目以降は1回35米ドルの追加料金がかかります。
なお、プライオリティパスは無料分がなくなっても所定の料金を支払うことで利用できますが、そもそもサービスの会員になっていなければ施設の利用不可なのでご注意ください。
注意したいのが、日本国内での使いどころです。アメックス付帯のプライオリティパスで国内の対象になるのは国際線の出発ラウンジのみで、国際線の到着ラウンジと、国内線の出発・到着ラウンジは対象外です。
つまりANA国内線に乗るときは、プライオリティパスの出番はないと考えておいてください。
プライオリティパスと聞くと、空港内のレストランやスパ、免税品ショッピングまで幅広く使えるイメージを持たれることがありますが、ANAアメックスゴールドに付帯するプライオリティパスで利用できるのは空港ラウンジのみです。年に1〜2回の海外旅行でラウンジを使う分には無料枠の範囲で足りますが、頻繁に海外へ出る方は3回目以降の追加料金も想定しておく必要があります。
ラウンジ以外のプライオリティパス施設が使えるカードはこちら▼

国内カードラウンジの対象空港はANA VISAワイドゴールドの方が多い
国内のカードラウンジで対象になる空港数は、ANAアメックスゴールドが13空港、ANA VISAワイドゴールドが34空港です。海外はどちらもハワイ・ダニエル・K・イノウエ国際空港が対象で共通しています。
| 区分 | ANAアメックスゴールド | ANA VISAワイドゴールド |
|---|---|---|
| 国内の対象空港数 | 13空港 | 34空港 |
| 両方で使える空港 | 新千歳/羽田/成田国際/中部国際/伊丹/関西国際/神戸/広島/福岡/長崎/熊本/鹿児島/那覇 | |
| ANA VISAワイドゴールド だけで使える空港 | ― | 函館/旭川/青森/秋田/仙台/新潟/富山/小松/富士山静岡/岡山/米子/山口宇部/出雲縁結び/徳島/高松/松山/高知/北九州/佐賀/大分/宮崎 |
| 海外 | ハワイ・ダニエル・K・イノウエ国際空港(共通) | |
ANAアメックスゴールドが対象とする13空港は、すべてANA VISAワイドゴールドの34空港に含まれます。逆に、仙台・小松・岡山・松山・宮崎といった地方空港のカードラウンジは、ANA VISAワイドゴールドでしか使えません。
よって、国内線の利用が中心で、地方空港もよく使う方にとっては、ANA VISAワイドゴールドのほうがラウンジを使える機会は多くなります。
なお、どちらのカードも家族カードには本会員と同等の空港ラウンジ特典が付帯します。

ANAアメックスゴールドは同伴者もカードラウンジ無料
利用できるカードラウンジの対象空港数ではANA VISA ワイドゴールドが勝っていましたが、同伴者の条件は逆転します。
ANAアメックスゴールドカード
- 本会員:無料
- 家族カード会員:無料
- 同伴者:1名無料
※家族会員+同伴者1名の場合も無料
ANA VISA ワイドゴールドカード
- 本会員:無料
- 家族カード会員:無料
- 同伴者:有料
同伴者と一緒にラウンジを使いたい場合、ANAアメックスゴールドの国内カードラウンジは同伴者1名まで無料です。
ANA VISAワイドゴールドの場合は、同伴者は追加料金がかかります。(1000円前後。ラウンジによる)
ポイントのマイル移行・有効期限
ポイントの有効期限に2枚のあいだで実質的な差はありません。
ANAアメックスゴールドのメンバーシップ・リワードは無期限、ANA VISAワイドゴールドのANAマイレージ移行可能ポイントは最終変動日から3年ですが、後者はポイントが増減するたびに期限が自動で延長されます。
つまりカードを使い続けている限り、どちらもポイントが失効することはありません。
期限を意識する必要があるのは、マイルに移行したあとです。
| 項目 | ポイントのまま | ANAマイルに移行後 |
|---|---|---|
| 有効期限 | 実質無期限 (2枚とも共通) | 移行した月の36カ月後の月末 |
| 期限の自動延長 | あり | なし |
マイルの期限はカード会社ではなくANAマイレージクラブ側のルールなので、どちらのカードから移行しても条件は同じです。あとから新しいマイルを積んでも、先に移行したマイルの期限は延長されません。
ポイントのまま貯めて、必要なときに必要な分だけ移行する
移行できるマイル数の上限は、どちらのカードにも設けられていません。ANAアメックスゴールドは1,000ポイント単位、ANA VISAワイドゴールドは1ポイント単位で、好きなタイミングに好きな分だけマイルへ換えられます。
貯める段階ではポイントのまま置いておき、特典航空券に必要なマイル数が見えた時点で、その分だけ移行する。これがもっとも失効リスクの小さい貯め方です。
ANA VISAワイドゴールドには毎月自動でマイルへ移行する「自動移行方式」もありますが、この貯め方をするなら都度手続きする「応募方式」を選んでおきましょう。
ANAアメックスゴールドに向く人・ANA VISAワイドゴールドに向く人
ANAアメックスゴールドとANA VISAワイドゴールドのどちらが向いているかは、ANA航空券をどれだけ自分のカードで買うかと、海外の空港ラウンジをどれだけ使うかの2軸でおおむね判断できます。
ANAアメックスゴールドが向く人
- ANA航空券を年間でまとまった金額購入し、3.0%還元の差を活かせる人
- 海外出張・旅行の頻度が高く、プライオリティパスの空港ラウンジを活用できる人
- 家族や知人を同伴して、国内のカードラウンジを一緒に使う機会が多い人

ANA VISAワイドゴールドが向く人
- 年会費をできるだけ抑えつつ、ANAマイルを貯めていきたい人
- プライオリティパスが不要な人
- 地方空港を含む国内34空港のカードラウンジを活かしたい人
- 家族の分もカードを発行する予定で、家族カード年会費を抑えたい人
- Visaブランドの加盟店の広さを優先したい人

ANAアメックスゴールドとANA VISAワイドゴールドの比較に関するFAQ
- ANAアメックスゴールドとANA VISAワイドゴールドでは、どちらのほうがANAマイルは貯まりやすいんですか?
-
ANA航空券をよく購入するならANAアメックスゴールドです。ANA航空券購入時の還元率が3.0%と、ANA VISAワイドゴールドの2.0%より1.0%高くなります。一方、日常の買い物は両カードとも還元率1.0%、フライトボーナスも25%で共通のため、航空券を買わない場面ではほとんど差がつきません。
- 年会費の差はどれくらいありますか?
-
差は18,700円です。ANAアメックスゴールドが34,100円、ANA VISAワイドゴールドが15,400円(いずれも税込)です。家族カードの年会費にも差があり、ANAアメックスゴールドが17,050円、ANA VISAワイドゴールドが4,400円となっています。
- ANA VISAワイドゴールドにもプライオリティパスは付きますか?
-
いいえ、付帯しません。プライオリティパスが付くのはANAアメックスゴールド(年2回無料・3回目以降1回35米ドル)だけです。ただし国内のカードラウンジは対象空港数が逆で、ANAアメックスゴールドの13空港に対しANA VISAワイドゴールドは34空港をカバーします。海外ならANAアメックスゴールド、国内の地方空港ならANA VISAワイドゴールドという使い分けになります。
- 貯めたポイントに有効期限はありますか?
-
どちらも実質的に無期限です。ANAアメックスゴールドのメンバーシップ・リワードは無期限、ANA VISAワイドゴールドのANAマイレージ移行可能ポイントは最終変動日から3年ですが、ポイントが増減するたびに期限が自動延長されるため、カードを使い続けていれば失効しません。ただしマイルに移行すると、そこから36カ月後の月末が期限になり、延長もできません。必要な分だけ移行するのが安全です。
- どうしても1枚に絞れない場合はどうすればいいですか?
-
ANA VISAワイドゴールドとセゾンプラチナビジネスアメックスの2枚持ちが選択肢になります。ANAマイルはANA VISAワイドゴールドの2倍コースで効率よく貯め、回数無制限のプライオリティパスとダイニング特典はセゾンプラチナビジネスアメックス側で補う役割分担です。
まとめ
ANAアメックスゴールドとANA VISAワイドゴールドは、日常の買い物・フライトボーナス・入会継続ボーナスでは差がつかず、選択を分けるのはANA航空券購入時の還元率と空港ラウンジ特典の2点でした。
- 年会費はANAアメックスゴールドが34,100円、ANA VISAワイドゴールドが15,400円で、差は18,700円
- ANA航空券購入時の還元率は3.0%と2.0%で、この1.0%差だけで年会費差を回収するには年間およそ93万〜125万円の航空券購入が目安
- 海外の空港ラウンジを使えるのはプライオリティパスが付くANAアメックスゴールドだけ(年2回無料)
- 国内のカードラウンジは逆にANA VISAワイドゴールドが34空港と広く、ANAアメックスゴールドの13空港をすべて含む
- ポイントの有効期限は2枚とも実質無期限。マイルは移行から36カ月で延長できないため、必要な分だけ移行するのが安心
ANA航空券をまとまった金額決済し、海外の空港ラウンジも使う方にはANAアメックスゴールドが、年会費を抑えて国内線中心にマイルを貯めたい方にはANA VISAワイドゴールドが相性の良い1枚です。
1枚に絞りきれない場合は、ANA VISAワイドゴールドとセゾンプラチナビジネスアメックスの2枚持ちという選択肢もあります。まずは直近1年間のANA航空券の購入額を振り返ってみてください。損益分岐点と照らし合わせると、どちらが自分に合うかが具体的に見えてきます。

この記事は、株式会社NyamoWorld代表の大村和義(にゃも)が、実際の利用状況・公式情報・最新の制度変更をもとに随時更新しています。
カード特典や条件は変更される可能性があるため、最新情報は必ず公式サイトもあわせてご確認ください。

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