こんにちは。株式会社NyamoWorld代表の大村です。
法人プラチナカードを検討するとき、年会費33,000円と165,000円の間にある差が何を意味するのか、最初はなかなか整理しにくいものです。「プライオリティパス付きと書いてあるから選んだのに、実は飲食店が使えなくなっていた」「会社員の自分でも持てるカードはどれか」「JALマイルを貯めるなら結局どれが得なのか」——こうした疑問を抱えたまま選択を先送りにしている方は多いのではないでしょうか。
この記事は、法人プラチナカードを初めて検討している個人事業主・経営者・会社員の方、またはゴールドカードからのアップグレードを考えている方に向けて書いています。年会費・申込対象・特典・プライオリティパスの改悪状況まで踏まえた上で、自分に合う1枚を絞り込むための判断材料を提供します。
結論として、主要5枚の位置づけを以下に整理しました。
| カード | 年会費 | こんな人に向いている |
|---|---|---|
| セゾンプラチナ・ビジネス・アメックス | 33,000円(初年度無料) | コスパ重視・開業直後・会社員・JALマイルを貯めたい |
| アメリカン・エキスプレス・ビジネス・プラチナ・カード | 165,000円 | 出張・接待多め・センチュリオンラウンジを使いたい |
| 三井住友ビジネスプラチナカード | 55,000円 | VISAブランドの汎用性を最優先する経営者 |
| JCBプラチナ法人カード | 33,000円 | 国内利用中心・家族の旅行保険も一括カバーしたい |
| MUFGカード・プラチナ・ビジネス・アメックス | 22,000円 | 業歴・財務基盤あり・最小コストでプラチナを持ちたい |
(2026年4月時点)
この記事では、各カードの特徴と向いている人を詳しく解説するほか、2024〜2025年のプライオリティパス改悪がどのカードにどう影響しているか、個人与信型と法人与信型で申込条件がどう変わるか、SAISON MILE CLUBでJALマイル最大1.125%を実現する仕組みまで丁寧に整理しています。
カード選びに必要な情報がひととおり揃いますので、ぜひ最後までご覧ください。
主要5枚の法人プラチナカードを比較|年会費・申込対象・特典を一覧で確認
法人プラチナカードは年会費22,000円から165,000円まで大きく開きがあります。「結局どれが自分に合っているのか」を判断するには、まず5枚のスペックを横並びで把握するのが近道です。
比較表:年会費・国際ブランド・プライオリティパス・コンシェルジュ・ポイント還元率・ダイニング特典・申込対象
| カード | 年会費 | ブランド | PP | コンシェルジュ | 基本還元率 | ダイニング特典 | 申込対象 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| セゾンプラチナ・ビジネス・アメックス | 33,000円(初年度無料) | AMEX | 無制限 | ○ | 0.5%(国内)/1.0%(海外) | 招待日和(1名無料) | 個人事業主・法人・会社員 |
| アメリカン・エキスプレス・ビジネス・プラチナ・カード | 165,000円 | AMEX | 無制限 | ○ | 100円=1P | グルメクーポン(1名無料) | 個人事業主・法人代表者 |
| 三井住友ビジネスプラチナカード | 55,000円 | VISA | 無制限▲ | ○ | 1,000円=2Pt | プラチナグルメクーポン(1名無料) | 法人代表者 |
| JCBプラチナ法人カード | 33,000円 | JCB | 無制限▲(代表者のみ) | ○ | 200円=1P(0.5%) | グルメ・ベネフィット(1名無料) | 法人・個人事業主 |
| MUFGカード・プラチナ・ビジネス・アメックス | 22,000円 | AMEX | 無制限▲▲ | ○ | 1,000円=1P | グルメセレクション(1名無料) | 業歴3年以上・2期黒字 |
(2026年4月時点)
コンシェルジュとプライオリティパスは5枚すべてに付帯しており、この2点はプラチナランクの共通仕様です。年会費・申込対象・マイル還元率・ラウンジ外施設の改悪状況が、選択の分岐点になります。
個人与信型と法人与信型の違い|開業直後・決算書なしで申し込みたいなら
申込の仕組みが、個人の信用情報で判断される「個人与信型」と、法人の財務状況や業歴をもとに判断される「法人与信型」の2種類に分かれます。この違いは、開業直後や決算書がない状態で申し込めるかどうかに直結します。
個人与信型(決算書・登記簿謄本不要)
- セゾンプラチナ・ビジネス・アメックス:会社員も申込可能。個人事業主・法人を問わず間口が広い。
- アメリカン・エキスプレス・ビジネス・プラチナ・カード:個人事業主・法人代表者が対象。会社員は申込対象外。
法人与信型(法人の財務状況・業歴が申込条件に影響)
- 三井住友ビジネスプラチナカード:法人代表者が対象で、設立後3年以上・直近2期分の決算書の提出が必要です。
- JCBプラチナ法人カード:法人・個人事業主が対象。申込後に書類を郵送する手続きが発生します。
- MUFGカード・プラチナ・ビジネス・アメックス:業歴3年以上・2期連続黒字決算が申込条件として明示されています。
開業直後や個人事業主として間口の広さを優先する場合は、この記事で紹介するカードの中では個人与信型のセゾンプラチナ・ビジネス・アメックスが実質的な最有力候補です。
法人プラチナカードの選び方|目的別に合う1枚を絞り込む
年会費・特典・マイル還元率・経費管理機能は、どれを重視するかで最適な1枚が変わります。4つの軸から選び方を整理します。
年会費コスパと間口の広さで選ぶ
「プラチナ特典を年会費最小コストで持ちたい」「決算書がない状態でも申し込みたい」という方にとって、セゾンプラチナ・ビジネス・アメックスは検討の出発点になります。年会費33,000円(初年度無料)で、プライオリティパス・コンシェルジュ・招待日和という三大特典がそろい、会社員でも申込可能です。
年会費22,000円のMUFGカード・プラチナ・ビジネス・アメックスはさらに低コストですが、業歴3年以上・2期黒字という申込条件と、プライオリティパスのラウンジ外施設が国内外ともに使えない点は確認が必要です。
ステータスと付帯特典の充実度で選ぶ
「年会費より、使える特典の網羅性・質を優先したい」という経営者にとって、アメリカン・エキスプレス・ビジネス・プラチナ・カードは別格の位置づけです。センチュリオン・ラウンジへのアクセス、フリーステイギフト(継続時に1泊2名分)、トラベルクレジット2万円分、追加カード4枚まで無料でプライオリティパス付帯など、他のカードにはない特典が揃っています。年会費165,000円を経費計上できる規模感の法人であれば、費用対効果が見合う場合は多いでしょう。
JALマイル還元率で選ぶ
JALマイルを効率よく貯めたい場合、セゾンプラチナ・ビジネス・アメックスにSAISON MILE CLUBを組み合わせる方法が最も分かりやすい選択肢です。SAISON MILE CLUBの年会費5,500円を加えても、最大1.125%の還元率でJALマイルが貯まります。
アメリカン・エキスプレス系のカードはANAマイルへの移行は得意ですが、JALマイルへの移行レートは不利です。JALマイル指向の方にとって、この点がセゾン・ビジネスを選ぶ理由になることが多いです。
経費管理・追加カード枚数・会計ソフト連携で選ぶ
従業員に複数のカードを発行し、経費決済を一元管理したい場合は、追加カードの年会費と発行可能枚数が選択基準になります。
| カード | 追加カード年会費 | 最大発行枚数 | 会計ソフト連携 |
|---|---|---|---|
| セゾンプラチナ・ビジネス・アメックス | 3,300円/枚 | 9枚 | freee・弥生等 |
| アメリカン・エキスプレス・ビジネス・プラチナ・カード | 4枚まで無料(5枚目〜13,200円) | 99枚(付帯特典なしは無料) | freee・弥生等 |
| JCBプラチナ法人カード | 6,600円/枚 | 非公表 | 弥生・freee・ソリマチ等 |
| MUFGカード・プラチナ・ビジネス・アメックス | 3,300円/枚 | 非公表 | なし |
(2026年4月時点)
追加カードにも本会員と同等のプライオリティパスを付帯させたい場合は、この記事で紹介するカードの中ではアメリカン・エキスプレス・ビジネス・プラチナ・カードが唯一の選択肢です(追加カード会員にもPPが付帯します)。
セゾンプラチナ・ビジネス・アメックスの特徴と向いている人
年会費33,000円でプライオリティパス・コンシェルジュ・招待日和が揃う
「コスパの高い法人プラチナが欲しい」と検索している方の多くが最初に行き着くのがこのカードです。年会費33,000円(初年度無料)で、プライオリティパス(最上位のプレステージ相当・無制限)、24時間コンシェルジュ(電話・メール・チャット対応)、招待日和(国内外約240ヵ所・1名無料)という法人プラチナに期待する三大特典がそろいます。
追加カードは1枚あたり3,300円で最大9枚まで発行可能で、従業員の経費精算の一元化にも対応できます。個人与信型のため決算書や登記簿謄本は不要で、会社員でも申込可能という間口の広さが際立ちます。
向いているのは、プラチナ特典を最低コストで持ちたい個人事業主・開業間もない経営者・会社員です。
SAISON MILE CLUBでJALマイル還元率最大1.125%を実現する仕組み
このカードでJALマイルを効率的に貯めるには、SAISON MILE CLUB(年会費5,500円)への登録が前提です。登録することで、ショッピング利用に応じてJALマイルが自動積算される仕組みになります。
| 積算の仕組み | 内容 |
|---|---|
| 自動移行マイル | 1,000円(税込)= JAL 10マイル(還元率1.0%) |
| 優遇ポイント | 2,000円 = 永久不滅ポイント1ポイント(別途付与) |
| 最大還元率 | 自動移行1.0%+優遇ポイント→マイル変換0.125% = 最大1.125% |
| 年間上限 | 150,000マイル |
例えば年間300万円をこのカードで決済した場合、自動移行30,000マイル+優遇ポイント分を合わせると約33,750マイル相当が得られます。SAISON MILE CLUBの年会費5,500円を差し引いても、1マイルあたり2円以上で使えるフライトに充てれば十分に元が取れる計算になります。
2025年リニューアルで追加された主な特典
2025年6月1日のリニューアルで年会費が22,000円から33,000円に改定された一方、2つの実質的な価値が加わりました。
サイバー保険(自動付帯):業界初のビジネスカード付帯保険として、サイバーインシデントや情報漏洩による損害賠償請求に対し年間最大500万円を補償します。外部委託や顧客データを扱う事業者にとって実用性の高い内容です。
プライベート用プラチナカード無料発行:ビジネス版プラチナを保有することで、個人向けセゾンプラチナ・アメックス(通常年会費33,000円)を追加費用なしで発行できます。個人版は国内ポイント2倍・家族特約付きのため、実質1枚分の年会費で公私2枚のプラチナを持てる点がこのリニューアルの最大の注目点です。



アメリカン・エキスプレス・ビジネス・プラチナ・カードの特徴と向いている人
センチュリオンラウンジを含む世界最高水準のラウンジアクセス
「どのラウンジに行けるか」まで拘りたい経営者向けのカードです。アメリカン・エキスプレス・グローバル・ラウンジ・コレクションにより、世界28カ所に展開するセンチュリオン・ラウンジをはじめ、プライオリティパスでは入れないプレミアムラウンジにアクセスできます。羽田空港ではセンチュリオン・ラウンジに同伴者2名まで無料で入れる点も、役員を帯同した海外出張では差が出ます。
プライオリティパスは本会員・追加カード会員(付帯特典あり)ともに無制限・無料で利用可能です。追加カードは4枚まで無料で発行でき、役員クラスのスタッフにも同等のラウンジ環境を提供できます。
向いているのは、年会費165,000円を経費計上できる規模感の法人で、世界中で出張・接待を行う代表者です。
継続特典(フリーステイギフト・トラベルクレジット2万円)の実際の還元価値
毎年の継続時に付与される2つの特典が、年会費165,000円をどこまで相殺するかは多くの方が気にする点です。
プレミアム フリー・ステイ・ギフト:カード継続時に国内対象ホテルの1泊2名分が無料になる宿泊券が付与されます。2連泊以上の予約ではホテルクレジット5,000円分も追加されます。対象ホテルはヒルトン・マリオット・ハイアット・フォーシーズンズ等の高級ホテルが中心で、1泊あたりの市場価格は4〜5万円以上になることが多いです。
トラベルクレジット2万円分:更新時にアメリカン・エキスプレス・トラベル オンラインで使える2万円分のクレジットが付与されます。フライトや宿泊の予約に充当でき、実質的な現金価値に近い特典です。
2つの継続特典だけで6〜7万円相当の価値が見込めます。さらにビジネス・バッキング・プログラム(半年ごとに対象加盟店20万円以上利用で15,000円キャッシュバック、年間最大30,000円)を活用すれば、実質負担はさらに圧縮できます。
追加カード4枚まで無料で従業員もプライオリティパスとラウンジを利用できる
「役員や主要スタッフにもプラチナ同等の出張環境を用意したい」という場合、このカードは他と一線を画します。追加カード(付帯特典あり)は4枚まで無料で、追加会員はプライオリティパス・センチュリオン・ラウンジ・コンシェルジュ・旅行傷害保険など主要特典を利用できます。
5枚目以降は1枚あたり13,200円が発生しますが、付帯特典のない決済専用追加カードは枚数を問わず無料です。経費決済用には無料カードを発行し、役員クラスには特典付きカードを発行するという使い分けが合理的です。

三井住友ビジネスプラチナカードの特徴と向いている人
年会費55,000円・VISAブランドの加盟店カバー率と基本スペック
この記事で紹介するカードの中でVISAブランドを選べる唯一の選択肢が三井住友ビジネスプラチナカードです。VISAは世界最大の加盟店ネットワークを持ち、AMEXが使えない一部の海外・国内店舗でも決済できる安心感があります。特に、国際的な取引先が多い・出張先にAMEX未加盟店が多いという経営者には実用的です。
年会費は55,000円で、追加カードは1枚目が55,000円(代表会員と同等ランクとして発行)、2枚目以降は1枚5,500円です。コンシェルジュサービスとプライオリティパスを備えており、プラチナとしての基本スペックは整っています。ダイニング特典としてプラチナグルメクーポンが付帯しており、全国約170店舗の対象レストランで2名以上のコース料理を利用すると1名分が無料になります(年2回クーポン配布、同一店舗は半年に1回まで)。
向いているのは、VISAブランドの汎用性を重視する経営者や、AMEXが使えない取引先・業態が多い法人です。
国内外の空港ラウンジと付帯保険の内容
国内主要空港のカードラウンジを無料利用でき、同伴者1名まで無料で同行できます。プライオリティパスによる海外空港ラウンジへのアクセスも付帯しており、海外出張時のラウンジ環境は他の法人プラチナと同水準です。
旅行傷害保険はカード決済を前提とした利用付帯型で、海外・国内旅行ともに補償があります。

JCBプラチナ法人カードの特徴と向いている人
年会費33,000円・JCBプロパーのステータスとプライオリティパス付帯
JCBは日本発の国際ブランドで、国内加盟店網はVISA・Mastercardと同水準です。JCBプラチナ法人カードは年会費33,000円で、プラチナ・コンシェルジュデスク(24時間365日)とプライオリティパスを備えており、コスト面ではセゾンプラチナ・ビジネス・アメックスと並ぶ水準です。
ポイントは200円(税込)=1ポイント(J-POINT)で、0.5%相当の還元率です。J-POINTパートナー登録で特定店舗では最大20倍のポイントが付与されます。ダイニング特典としてグルメ・ベネフィットが付帯しており、対象レストランに2名以上でコースを予約すると1名分のコース料金が無料になります(期間限定)。
家族特約付帯と資金繰り管理ツールCashmapが独自の強み
JCBプラチナ法人カードには、他の法人プラチナカードにはない2つの独自機能があります。
家族特約:カード使用者の配偶者・同居の両親・生計同一の未婚の子が旅行傷害保険の補償対象に含まれます。出張の多い経営者が家族全員の旅行保険を1枚でカバーしたい場合に実用的な特典です。
Cashmap(資金管理ポータル):キャッシュフロー改善サービスとして、請求書の支払い期日の先延ばし・入出金の見える化・将来シミュレーションが利用できます。中小企業にとって資金繰りは常に課題であり、カードの付帯サービスとしてこの機能を持つカードは珍しいといえます。
会計ソフト連携は弥生・freee・ソリマチなど複数に対応しており、経費精算の効率化も図れます。
向いているのは、国内利用が中心でJCBブランドを好む法人、家族への旅行保険適用が必要な経営者、資金繰り管理機能を活用したい中小企業です。

MUFGカード・プラチナ・ビジネス・アメックスの特徴と向いている人
年会費22,000円でコンシェルジュ・一流ホテル優待・旅行保険が揃う
5枚の中で最も年会費が低い22,000円で、コンシェルジュ(24時間365日)・プライオリティパス・プラチナ・ホテルセレクション・プラチナ・グルメセレクションという主要特典を利用できます。
プラチナ・ホテルセレクションでは、国内外の厳選ホテルでアップグレード・朝食無料・100米ドル相当のクレジット等、1滞在あたり平均500米ドル相当の優待が受けられます。グルメセレクションは2名以上での対象レストラン予約で1名分のコースが無料になる特典です。
旅行傷害保険は海外が最高1億円(自動付帯最高5,000万円+利用付帯最高5,000万円)、国内が最高5,000万円です。また、犯罪被害傷害保険(最高1,000万円)も付帯しており、保険の充実度は他のカードと遜色ありません。
追加カードは1枚あたり3,300円で発行できます。
向いているのは、業歴・財務基盤があり年会費コストを最小化したい法人です。出張でのプライオリティパス活用を重視する場合は、ラウンジ外施設が国内外ともに使えない点(2024年10月〜)を先に確認しておきましょう。
業歴3年以上・2期黒字が申込条件になる理由
このカードの申込条件に「業歴3年以上・2期連続黒字決算」が明示されています。これはカードが法人の財務的な安定性を前提とした設計になっているためです。
開業直後や赤字期を経験した法人には申し込みが難しい反面、この条件をクリアしている法人にとっては、年会費22,000円という低コストで充実したプラチナ特典を持てる選択肢です。財務的に安定した段階で検討するのが現実的です。

法人プラチナカードとゴールドカードの違いを整理
コンシェルジュサービスとダイニング・ホテル特典の差
「ゴールドからプラチナにアップグレードして何が変わるのか」は多くの方が気にする点です。最も大きな変化はコンシェルジュサービスの有無です。
コンシェルジュサービスはプラチナカード以上の事実上の標準特典であり、ゴールドカードでは一部の例外を除いて付帯しません。24時間・365日、レストラン予約から航空券・ホテル手配、接待先の提案まで対応できるサービスは、出張や接待が頻繁な経営者にとって実用価値が高いものです。
また、ダイニング特典(招待日和・グルメクーポン等)や高級ホテルの優待(ファイン・ホテル・アンド・リゾート等)も、プラチナから付帯するカードが多く、ゴールドとの質的な差が生まれる部分です。
プライオリティパスの付帯状況と2024〜2025年改悪の影響
プライオリティパスもプラチナの標準特典ですが、2024年〜2025年にかけて各社が段階的な制限を実施しており、付帯内容に差が出ています。
| カード | PP改悪 | 国内ラウンジ | 海外ラウンジ | 国内飲食店・スパ | 海外飲食店・スパ |
|---|---|---|---|---|---|
| セゾンプラチナ・ビジネス・アメックス | なし | ○ | ○ | ○※ | ○ |
| アメリカン・エキスプレス・ビジネス・プラチナ | — | ○ | ○ | × | × |
| 三井住友ビジネスプラチナカード | 2025年4月 | ○ | ○ | × | ○ |
| JCBプラチナ法人カード | 2024年10月 | ○ | ○ | × | ○ |
| MUFGカード・プラチナ・ビジネス・アメックス | 2024年10月 | ○ | ○ | × | × |
(2026年4月時点)
現時点でラウンジ外施設(飲食店・スパ等)を利用できるのは、この記事で紹介するカードの中ではセゾンプラチナ・ビジネス・アメックスのみです。アメリカン・エキスプレス・ビジネス・プラチナ・カードのPP付帯はラウンジのみが対象のため、飲食店・スパは利用できません。

旅行傷害保険の補償内容
旅行傷害保険は5枚全てに付帯しています。自動付帯か利用付帯か、そして家族特約の有無が選択基準の一つになります。
| カード | 海外旅行保険(最高額) | 国内旅行保険(最高額) | 付帯条件 | 家族特約 |
|---|---|---|---|---|
| セゾンプラチナ・ビジネス・アメックス | 1億円 | 5,000万円 | 海外:利用付帯/国内:自動付帯 | なし |
| アメリカン・エキスプレス・ビジネス・プラチナ | 1億円 | 付帯あり | 海外:利用付帯+一部自動付帯(5,000万円) | あり(追加会員も対象) |
| 三井住友ビジネスプラチナカード | 付帯あり | 付帯あり | 利用付帯 | なし |
| JCBプラチナ法人カード | 付帯あり | 付帯あり | 利用付帯 | あり |
| MUFGカード・プラチナ・ビジネス・アメックス | 1億円 | 5,000万円 | 海外:自動付帯(5,000万円)+利用付帯(5,000万円) | なし |
(2026年4月時点)
セゾンプラチナ・ビジネス・アメックスは国内旅行保険が自動付帯のため、旅行代金をカードで決済しなくても補償が始まります。MUFGカードは海外旅行保険も自動付帯(最高5,000万円)があり、決済前でも基本的な補償がある点が特徴です。JCBプラチナ法人カードは5枚の中で唯一、家族特約により配偶者・子・両親も補償対象に含まれます。なお、追加カード会員(従業員)が補償対象になるかどうかはカードによって異なります。セゾンは追加カード会員が対象外、アメリカン・エキスプレス・ビジネス・プラチナは追加カード会員(付帯特典あり)も補償対象です。
法人プラチナカードのデメリットと注意点
年会費の高さと経費計上後の実質負担を整理する
法人プラチナカードの年会費は全額経費計上できます。法人税等の実効税率を30%と仮定すると、年会費33,000円の実質負担は約23,100円、165,000円のカードでも約115,500円まで圧縮されます。
ただし、経費計上で安くなると感じても、特典を使わなければ費用対効果は出ません。「プラチナ特典のきっかけで行動が変わる」と期待してアップグレードしたものの、2年保有して大半の特典をほぼ使わなかった、というケースは珍しくありません。自分のこれまでの出張・接待の頻度や行動パターンを振り返り、「今の仕事の動線上に自然とある特典かどうか」を基準に判断することをおすすめします。
カードによってはプライオリティパスのラウンジ外施設が使えなくなっている
前述の比較表のとおり、2024〜2025年の改悪でMUFG・JCB・三井住友の3枚はプライオリティパス提携のレストランやスパの利用に制限がかかっています。「プライオリティパス付帯」という言葉だけを見て選んだ場合、実際に使えると思っていた施設が対象外だったというギャップが生まれる可能性があります。
国内空港での飲食や温浴施設の利用も含めてフルに活用したい場合は、この記事で紹介するカードの中ではセゾンプラチナ・ビジネス・アメックスが現時点での選択肢です。
法人与信型は決算書・業歴が審査に必要|個人与信型との申込条件の違い
三井住友ビジネスプラチナカード・JCBプラチナ法人カード・MUFGカード・プラチナ・ビジネス・アメックスは、法人の財務状況や業歴を考慮した申込条件が設けられています。三井住友は設立後3年以上かつ直近2期分の決算書の提出が必要で、MUFGは「業歴3年以上・2期連続黒字」という条件が明示されています。JCBは申込後に書類を郵送する手続きがあります。
開業後まもない・業歴が浅い・決算書が整っていない時期には、これらのカードの申込は時期尚早です。間口の広さを優先する場合はセゾンプラチナ・ビジネス・アメックスから始め、事業規模が拡大したタイミングで他のカードを検討する流れが現実的です。
なお、アメリカン・エキスプレス・ビジネス・プラチナ・カードは個人事業主・法人代表者を対象としていますが、会社員は申込対象外です。この記事で紹介する法人プラチナカードの中で会社員として申し込みたい場合は、セゾンプラチナ・ビジネス・アメックスが唯一の選択肢となります。
法人プラチナカードの比較に関するFAQ
- 法人プラチナカードで年会費コスパが高いのはどれですか?
-
年会費と付帯特典のバランスという観点では、セゾンプラチナ・ビジネス・アメックスが有力です。年会費33,000円(初年度無料)で、プライオリティパス(無制限)・コンシェルジュ・招待日和(約240ヵ所・1名無料)という三大特典がそろいます。会社員でも申込可能な点も間口の広さとして際立ちます。
- 会社員でも申し込める法人プラチナカードはありますか?
-
主要5枚の中では、セゾンプラチナ・ビジネス・アメックスのみが会社員の申込に対応しています。個人与信型のため決算書や登記簿謄本は不要で、安定した収入がある方であれば申込可能です。アメリカン・エキスプレス・ビジネス・プラチナ・カードは個人事業主・法人代表者が対象で、会社員は申込対象外となっています。
- JALマイルを貯めるなら法人プラチナカードはどれが有利ですか?
-
セゾンプラチナ・ビジネス・アメックスにSAISON MILE CLUBを組み合わせる方法が最も効率的です。SAISON MILE CLUBの年会費5,500円を加えることで、1,000円=JAL 10マイル(還元率1.0%)の自動移行に加え、優遇ポイントのマイル変換0.125%が上乗せされ、最大1.125%の還元率でJALマイルが貯まります。年間上限は150,000マイルです。
- プライオリティパスの飲食店・スパが使えなくなったカードはどれですか?
-
MUFG・JCB・三井住友の3枚です。MUFGは2024年10月から国内外ともにラウンジ外施設が除外、JCBは同年10月から・三井住友は2025年4月からそれぞれ国内のみ除外(海外は継続)となっています。セゾンとアメックスBPは2026年4月時点で改悪なしです。各カードの詳細は本文のPP比較表を参照してください。
まとめ
法人プラチナカードは、年会費・申込対象・付帯特典・プライオリティパスの改悪状況が5枚それぞれ異なります。「プラチナカードならどれも同じ」というわけではなく、自社の状況と照らし合わせた選択が重要です。
主要なポイントを整理します。
- コスパ重視・間口の広さ優先・会社員:セゾンプラチナ・ビジネス・アメックス(33,000円・初年度無料・PP改悪なし)
- 最高水準の特典・センチュリオンラウンジ:アメリカン・エキスプレス・ビジネス・プラチナ・カード(165,000円・追加カード4枚無料)
- VISAブランドの汎用性:三井住友ビジネスプラチナカード(55,000円)
- 家族特約・Cashmap活用:JCBプラチナ法人カード(33,000円)
- 最小年会費・業歴あり:MUFGカード・プラチナ・ビジネス・アメックス(22,000円)

またJALマイルを効率よく貯めたい場合はセゾンプラチナ・ビジネス・アメックスにSAISON MILE CLUBを組み合わせる方法(最大1.125%)が現実的な選択肢です。
いずれのカードも、特典を使いこなせるかどうかが費用対効果の核心です。今の仕事の動線に自然と組み込める特典かどうかを確認した上で、自分に合う1枚を選んでみてください。



