こんにちは。株式会社NyamoWorld代表の大村です。
アメックスのカード決済で貯まるポイントを、ANAやJALなどのマイルに換えて特典航空券を狙いたい。そんな検討をしている方の多くが、いざ調べ始めるとメンバーシップ・リワード・プラスやメンバーシップ・リワードANAコース、移行上限といった聞きなれない用語が並び、結局いくらかかるのか・どのカードが得なのかがつかみにくい、という壁にぶつかります。
とくに引っかかりやすいのがANAマイルへの移行で、カードによっては【メンバーシップ・リワード・プラス(3,300円・税込)】と【メンバーシップ・リワードANAコース(5,500円・税込)】をあわせた年間8,800円の隠れコストが発生します。
これを見落としてしまって、予想外の出費だったと感じる人も少なくないでしょう。
そこでこの記事では、隠れコスト込みでカード別にどれくらいのマイル効率になるのかを整理します。
ポイント-マイル移行の概要はこちら
| カード | 年会費(税込) | MRP費用(税込) | ANAコース(税込) | ANA移行時の 年間コスト増分 | ANA移行時のポイント効率 (MRP登録済み) |
|---|---|---|---|---|---|
| アメックスグリーン | 13,200円 (月1,100円) | 3,300円 | 5,500円 | +8,800円 | 1,000ポイント →1,000マイル |
| アメックスゴールドプリファード | 39,600円 | 無料 (自動付帯) | 5,500円 | +5,500円 | 1,000ポイント →1,000マイル |
| アメックスプラチナ | 165,000円 | 無料 | 無料 | +0円 | 1,000ポイント →1,000マイル |
| ANAアメックスゴールド | 34,100円 | プログラム対象外 | 年会費に内包 | +0円 | 1,000ポイント →1,000マイル (ANA専用) |
※MRP=メンバーシップ・リワード・プラス/ANAコース=メンバーシップ・リワードANAコース
同じ「1,000ポイント=1,000ANAマイル」を実現するにも、カードによって年間の追加コストは0円〜8,800円まで幅があります。メンバーシップ・リワード・プラスの費用が無料になるカードと、メンバーシップ・リワードANAコースまで無料になるカードは限られており、この違いを踏まえずに選ぶと「思ったより負担が重い」ということが起こります。
以下では次の3つを順番に整理していきます。
- メンバーシップ・リワード・プラスに登録するとレートがどれくらい変わるのか
- ANAマイル移行の年間上限と、これを超えたい場合の選択肢
- マイル目的で選ぶならどのアメックスカードが自分に合うか
アメックスポイントはANA・JALを含む12社のマイルに交換できる
アメックスで貯めたメンバーシップ・リワードのポイントは、ANAやJALなど複数の航空会社のマイルに交換できます。

ただし「ANAマイルにするだけで年間8,800円の追加コストがかかる」「カードによって移行レートが2倍違う」など、公式サイトを一読しただけでは掴みにくい隠れた条件が多い制度でもあります。この記事では、隠れコストを開示したうえで、どのアメックスカードで貯めれば元が取れるのかを整理します。
メンバーシップ・リワードとマイル移行の仕組み
メンバーシップ・リワードは、アメックスカードの利用100円ごとに1ポイントが貯まる共通のポイントプログラムです。
このポイントは、そのまま商品券やギフトカードに交換するだけでなく、提携航空会社のマイルへ移行できます。マイル移行の考え方は次の3ステップに整理できます。

- カード利用でメンバーシップ・リワードのポイントを貯める
- マイアカウントから提携航空会社を選び、必要ポイント数を指定して移行を申し込む
- 数日〜数週間で移行先のマイル口座にマイルが加算される
移行レート・年間上限・費用の条件はカードによって変わります。特に大きな違いは「メンバーシップ・リワード・プラスに登録できるカードかどうか」で、これによってANAマイルへの移行効率が2倍変わります。
一部のカード(ANAアメックス各種・マリオットアメックスプレミアム・ヒルトン・オナーズ アメックス・デルタ スカイマイル アメックスなど)は、メンバーシップ・リワードの共通プログラムとは別の独自プログラムで動いています。同じ「アメックスのポイント」でも仕組みが違うため、後述のカード比較で切り分けます。
移行できる12社と基本レート一覧
メンバーシップ・リワードから移行できる提携航空会社は、公式には14社です。ただし2026年7月時点では、エティハド航空が提携終了、エミレーツ航空が移行受付休止中で、実際に移行できるのは12社となっています。
主要な移行レート(メンバーシップ・リワード・プラスに登録済みの場合)は次のとおりです。
| 航空会社 | 移行レート (プラス登録時) |
|---|---|
| ANA (全日空) | 1,000ポイント →1,000マイル |
| JAL (日本航空) | 2,500ポイント →1,000マイル |
| 【その他10社】 デルタ航空 シンガポール航空 キャセイパシフィック航空 カンタス航空 エールフランス/KLM カタール航空 ブリティッシュエアウェイズ ヴァージンアトランティック スカンジナビア航空 タイ航空 | 1,250ポイント →1,000マイル |
※いずれも最小移行数および移行単位は1000マイルごととなります。
ANAが1,000ポイント=1,000マイルと最も効率が良く、その他の航空会社は1,250〜2,500ポイントが必要になります。JALは他社と比べてややレートが悪い点は覚えておくとよいでしょう。
メンバーシップ・リワード・プラス(年3,300円)に登録するとマイル移行レートが最大2倍になる
メンバーシップ・リワード・プラスは、アメックスのポイントを「効率よくマイルへ変える」ためのオプションプログラムです。年3,300円(税込)の参加費が基本ですが、カードによっては無料で自動付帯するものもあります。
このメンバーシップ・リワード・プラスに登録するか登録しないかで、同じポイント数から得られるマイル数が最大2倍変わります。マイル狙いでアメックスを持つなら、メンバーシップ・リワード・プラス登録の可否と費用がカード選びの中心軸になります。

メンバーシップ・リワード・プラス加入前後のレート比較
メンバーシップ・リワード・プラスの未登録時と登録後で、移行レートは次のように変わります。
| 航空会社 | プラス未登録 | プラス登録後 | 差 |
|---|---|---|---|
| ANA | 2,000ポイント →1,000マイル | 1,000ポイント →1,000マイル | 2倍 |
| JAL | 3,000ポイント →1,000マイル | 2,500ポイント →1,000マイル | 1.2倍 |
| その他 提携航空会社 | 2,000ポイント →1,000マイル | 1,250ポイント →1,000マイル | 1.6倍 |
※プラス=メンバーシップ・リワード・プラス
ANAマイルへの移行効率がちょうど2倍になるのが最大のインパクトです。メンバーシップ・リワード・プラス未登録のままでは、同じ40,000マイルを貯めるのに80,000ポイントが必要ですが、メンバーシップ・リワード・プラス登録済みなら40,000ポイントで済みます。
普段のカード決済でマイルを貯めたい人にとって、メンバーシップ・リワード・プラス登録は「加入するかどうか」ではなく「加入前提でどのカードを選ぶか」を考えるべき制度です。
3,300円の元が取れる損益分岐
メンバーシップ・リワード・プラスの費用が別途3,300円かかるカード(アメックスグリーン・アメックスビジネスグリーン・旧アメックスゴールドなど)を持っている場合、この3,300円の元が取れる利用ラインを試算しておくと判断しやすくなります。
ANAマイルへの移行を軸に考えると、メンバーシップ・リワード・プラス登録によって「1,000マイルあたり1,000ポイント節約」できる計算になります。1ポイントを1円相当と見立てると、3,300マイル以上をANAに移行する年であればメンバーシップ・リワード・プラスの費用は回収できる目安です。
年間の想定移行マイル数が1,000〜2,000マイル未満で、しかもANA以外にはあまり移行しない予定なら、メンバーシップ・リワード・プラスの費用が持ち出しになる年もあり得ます。逆に「毎年10,000マイル以上は移行しそう」「複数社に振り分けたい」というスタイルなら、メンバーシップ・リワード・プラス登録の恩恵が明確に上回ります。
メンバーシップ・リワード・プラスの費用がそもそも無料のカード(アメックスゴールドプリファード・アメックスプラチナ・アメックスビジネスプラチナ)を選べば、この損益分岐を気にする必要自体がなくなります。マイルをまじめに貯める前提なら、メンバーシップ・リワード・プラスが無料付帯のカードを持つほうがシンプルです。
ポイントの有効期限と無期限化
メンバーシップ・リワードのポイントには、通常の有効期限があります。メンバーシップ・リワード・プラス未登録のままだと、ポイントの有効期限は3年間です。
メンバーシップ・リワード・プラスに登録すると、この有効期限が無期限になります。登録前に貯めていたポイントも登録後の優遇が適用されるため、「気づいたら期限が近い」と焦ってレートの悪い移行に走らずに済みます。
マイルは「小刻みに移行するより、まとめて大物特典航空券に交換したほうが1ポイントあたりの価値が高い」という性格を持ちます。ビジネスクラスやファーストクラスの特典航空券は、必要マイル数が大きいため、数年かけてポイントを積み上げて一気に交換する使い方が向いています。ポイントの無期限化はこの積み立て戦略と噛み合う仕組みです。
貯めている途中でポイントが失効するかもしれないという不安を抱えたくない人にとって、メンバーシップ・リワード・プラス登録は「心理的な保険」としての価値も持ちます。
ANAマイル移行にかかる実コスト

メンバーシップ・リワードANAコース(年5,500円)への加入が必要
ANAマイルへの移行を狙う場合、メンバーシップ・リワード・プラスの3,300円だけでは足りません。アメックスは「メンバーシップ・リワードANAコース」という別のオプションプログラムを用意しており、ANAマイルへ移行するにはこのコースへの加入が原則必要になります。
メンバーシップ・リワードANAコースは、ANAマイルへ移行するために必要な有料オプションです。カードによって費用が変わります。
| カード | ANAコース参加費 |
|---|---|
アメックスプラチナ![]() | 無料 |
アメックスビジネスプラチナ![]() | 無料 |
| 上記以外のアメックスプロパーカード グリーン ゴールドプリファード ビジネスグリーン ビジネスゴールド など | 5,500円(税込) |
※ANAコース=メンバーシップ・リワードANAコース
プロパーカード とは?
プロパーカードとは、カード会社(VISA、MasterCard、JCB、AMEX、ダイナースクラブなど)が自社で直接発行しているクレジットカードのことを指します。
クレジットカードには銀行や流通系(楽天、ANA、セゾンなど)との提携カードが多くありますが、そういった中間の提携会社を介さない、国際ブランド自身が発行するカードの総称。
アメックスプラチナ・アメックスビジネスプラチナだけが、この5,500円を負担せずにANA移行できます。アメックスゴールドプリファードは「メンバーシップ・リワード・プラスが無料付帯」というアドバンテージがある一方で、メンバーシップ・リワードANAコースの5,500円は別途必要になる点は覚えておくと安全です。
なお、JALやその他の提携航空会社のマイルへ移行する場合、このメンバーシップ・リワードANAコース費用はかかりません。ANA以外のマイルを狙うなら合計コストはメンバーシップ・リワード・プラス3,300円のみで済みます。
ANAマイル専用の追加コストであることは、判断を分ける大事なポイントです。
ANAマイルは年間移行上限あり
ANAマイルへの移行には、年間の上限があります。メンバーシップ・リワードANAコースの会員は、1月1日〜12月31日の1年間で最大40,000マイルまで移行できます。
メンバーシップ・リワード・プラスへの登録の有無で、この上限は変わりません。40,000マイルという上限そのものは共通です。ただし、同じ40,000マイルを取るために必要なポイント数が変わります。
| MRP登録状況 | 必要ポイント | 移行マイル |
|---|---|---|
| 未登録 | 80,000ポイント | 40,000マイル |
| 登録済み | 40,000ポイント | 40,000マイル |
※MRP=メンバーシップ・リワード・プラス
メンバーシップ・リワード・プラス登録済みなら、半分のポイントで同じ40,000マイルを取れる計算です。40,000マイルはANA国内線特典航空券なら往復数回分、国際線エコノミー特典航空券なら1〜2回分、ハイシーズンのビジネスクラス片道1回分の目安になります。年間40,000マイル移行できれば、多くの旅行者にとっては十分な水準です。
一方で「年間で40,000マイル以上をどうしても貯めたい」というヘビーユーザーは、プロパーアメックスでは頭打ちになります。この場合はプロパーではなくANAアメックスゴールドのような提携カードのほうが向いている、というのが後述のカード比較の分かれ道になります。
なお、複数枚のアメックスを持っていても、40,000マイルの上限は合算です。「アメックスプラチナとアメックスゴールドプリファードの2枚で80,000マイル」という増枠はできません。
合計コスト8,800円に見合うケース・向かないケース
ここまでの整理を踏まえると、「アメックスでANAマイルを貯めるべきか」の判断軸ははっきりします。
- ANAマイルを年間10,000マイル以上は移行する予定がある
- ポイント有効期限を気にせず、数年かけてビジネスクラスの特典航空券を狙いたい
- 年会費の高いカードで、他の特典(フリー・ステイ・ギフト、ラウンジ、旅行保険)もフル活用する予定
年間で複数万マイルを移行するなら、8,800円は「移行効率化+期限無期限化+大物特典狙い」という3つの価値の合計として捉えられます。マイルは「使うシーンでの価値」が大きいほど1ポイントあたりの効率が上がるので、少額移行を繰り返すより貯めて大きく使うスタンスと相性が良いコストです。
- ANAマイルを年間3,000マイル以下しか移行しない
- ANAではなくJALや他社のマイルが中心
- カード決済額が年間50万円未満で、そもそもポイントの積算スピードが遅い
年間3,000マイル前後の移行なら、8,800円のコストが移行効率の改善分を上回ってしまう可能性があります。ANAではなくJAL中心の人は、そもそもメンバーシップ・リワードANAコース5,500円は不要で、メンバーシップ・リワード・プラス3,300円だけで済みます。
JAL派の人であれば、アメックスで貯めてJALマイルに移行するより、JALマイル獲得に特化した専用ルートを選んだほうが効率が良いケースも多いのが実情です。JALマイル狙いの選択肢としては、セゾンマイルクラブ(SAISON MILE CLUB)を活用するセゾンプラチナビジネスアメックスも比較材料になります。
「まずANAマイルを試したいだけ」なら、メンバーシップ・リワードANAコースは初年度だけ加入して様子を見て、翌年から退会する運用も現実的です。8,800円は「マイル移行の効率化を継続的に維持するための年間コスト」だと理解して、自分の利用パターンに照らして判断しましょう。
マイル目的でアメックスカードを選ぶなら
ここまでの制度を踏まえたうえで、マイル目的でどのアメックスカードを選ぶかを整理します。判断軸は「メンバーシップ・リワード・プラスの費用が無料か」「メンバーシップ・リワードANAコースの費用が無料か」「年会費に見合う他特典があるか」の3つです。

アメックスゴールドプリファード(メンバーシップ・リワード・プラス無料・13社移行)
年会費39,600円(税込)のプロパーゴールドカードです。マイル観点での最大の魅力は、メンバーシップ・リワード・プラスが自動で無料付帯していることです。申請不要で、初年度から自動的にメンバーシップ・リワード・プラスの優遇レートが適用されます。
普段の利用は100円=1ポイント、対象加盟店(Amazon、Yahoo! JAPAN、Apple、Uber Eats、ヨドバシカメラ、JAL、一休.com、H.I.S.)では100円=3ポイントに跳ね上がります。ただしボーナスポイントの年間上限は10,000ポイント(対象加盟店で年間約50万円分の利用に相当)と設けられているため、対象店で大量決済してもポイントは頭打ちになる点は要注意です。上限を超えた分も通常の1ポイント/100円は加算され続けます。
ANAマイル移行を積極的に行うなら、別途メンバーシップ・リワードANAコース5,500円が必要で、年間の隠れコストは合計5,500円になります。メンバーシップ・リワード・プラスの3,300円は不要なので、その分は他のプロパーカードよりも軽い設計です。
家族カード2枚まで無料・フリー・ステイ・ギフト・トラベルクレジット1万円・ゴールド・ダイニング by 招待日和など、マイル以外の特典も厚く、「マイル+ホテル+外食」を一枚で回したい人と相性が良いカードです。
【CTAブロック:アメックスゴールドプリファード】

アメックスプラチナ(メンバーシップ・リワード・プラス無料・ANAコース無料)
年会費165,000円(税込)のプロパープラチナカードです。マイル観点では、メンバーシップ・リワード・プラス3,300円もメンバーシップ・リワードANAコース5,500円も両方無料になる、コスト面で最も有利なカードです。年間8,800円の隠れコストがまるまるゼロになります。
年会費だけを見ると重い金額ですが、フリー・ステイ・ギフト(毎年のカード更新で1泊高級ホテル無料、年間500万円以上の利用でさらに1泊分が加わり最大2泊)、Fine Hotels & Resorts(ハイアット・マリオット等の上級ステータス特典)、コンシェルジュ、家族カード4枚無料など、旅行・外食を軸にした特典が広く付帯します。
ANA航空券のカード決済で貯まったポイントを、無料で無期限にANAマイルへ変換できるのは、ヘビーユーザーにとって大きな価値です。ただしANAマイルの年間移行上限40,000マイルはアメックスプラチナでも同じで、それを超えるANA単一目的ならANAアメックスプレミアム等が候補になります。
海外に年3回以上行く・ホテル上級会員特典を実利用する・コンシェルジュを使うなど、プラチナ特典を実際に使い切れる生活動線があるかどうかが、165,000円の元が取れるかの分かれ目です。

ANAアメックスゴールド(ANA専用・年間上限なし)

年会費34,100円(税込)のANA提携ゴールドカードです。マイル観点では、プロパーアメックスとは全く別の設計になっています。
ポイント移行コース(マイル無期限化)が年会費に含まれ、追加費用なしで1,000ポイント=1,000ANAマイルへ移行できます。プロパーアメックスのメンバーシップ・リワードのようなメンバーシップ・リワードANAコース5,500円は不要で、公式のポイント移行説明にはプロパー特有の40,000マイル年間上限の記載もありません。「年間で数万マイル以上を確実にANAへ移行したい」という人にとっては、アメックスゴールドプリファードよりも有利な条件になります。アメックスゴールドプリファードとどちらが自分に合うかは、ANAアメックスゴールドとアメックスゴールドプリファードの違いで判断基準を詳しく解説しています。
さらに、ANA航空券をこのカードで購入すると、通常ポイント1%+ANAグループ利用ボーナス1%+ANAカードマイルプラス1マイル=合計3.0%のマイル還元が付きます。フライトボーナスマイルも一般カードの10%に対して25%と厚めで、ANA便に頻繁に乗る人ほど効いてきます。
一方で、貯めたポイントはANAマイル専用で、JALや他社マイルへは一切移行できません。マイル移行先を複数社で自由に選びたいなら、プロパー系のほうが向いています。ANA一択で年40,000マイル以上を狙う人向けの選択肢です。

アメックスグリーン(入門・メンバーシップ・リワード・プラス別途有料)
月会費1,100円(税込)・年換算13,200円のプロパー入門カードです。マイル観点での位置づけは「アメックスゴールドプリファードとマイル効率は同じだが、メンバーシップ・リワード・プラスの費用が別途3,300円かかる」という点です。
対象加盟店でのボーナスポイント上限は100,000ポイント(年間約500万円分)で、アメックスゴールドプリファードの10,000ポイントより枠は大きくなっています。一方でANAマイル移行にはやはりメンバーシップ・リワードANAコース5,500円が別途必要で、メンバーシップ・リワード・プラス3,300円と合わせて年間8,800円の隠れコストが発生します。
「まず月会費1,100円でアメックスを試したい」「マイルは年に少しだけ移行できればいい」という入門用途の人には向きますが、マイルを本格的に貯めたいなら、メンバーシップ・リワード・プラスが自動無料付帯のアメックスゴールドプリファードのほうがトータルコストで軽くなるケースが多くなります。グリーンとゴールドプリファードで迷う場合は、アメックスグリーンとアメックスゴールドプリファードの違いで判断基準を整理しています。

マリオットアメックスプレミアム(メンバーシップ・リワード対象外・独自経路)

マリオットアメックスプレミアムは、ここまで説明したメンバーシップ・リワード・プラスの仕組みとは別のポイントプログラムで動きます。カードの利用で貯まるのはMarriott Bonvoyポイントで、これをANAやJALを含む主要マイルへ移行する独自の変換ルートが用意されています。
メンバーシップ・リワードのポイントによるマイル移行とは仕組みが違うため、本記事の主軸である「メンバーシップ・リワード・プラス+メンバーシップ・リワードANAコース」の枠組みで比較することはできません。Marriott Bonvoyポイント経由の変換レートやまとめ移行時のボーナスなど、独自の判断軸があります。ホテル特典を軸にしつつマイルも一定量狙いたい人向けの選択肢として、別記事で詳しく整理しています。
はじめてのマイル移行手順と所要日数
制度と対象カードを整理したあとは、実際にマイル移行を行うときの流れを押さえておきましょう。初回はやや手数が多めですが、一度やっておけば2回目以降は数分で終わる作業になります。
移行前の準備(航空会社プログラム番号の取得)
マイル移行の申し込み時に必要になるのが、移行先の航空会社のマイレージプログラム会員番号です。ANAマイレージクラブ、JALマイレージバンクなど、移行したい航空会社の会員登録を先に済ませておきます。
すでに会員である人は、会員証や公式サイトのマイページから会員番号を確認しておきましょう。番号を間違えたまま申し込むと、移行が滞留したり別人の口座に振り込まれたりするリスクがあるので、事前確認は入念に行うと安心です。
初回移行時に、この会員番号をアメックスのマイアカウントに登録します。以降はカード会社側に番号が保持されるため、2回目以降は会員番号の入力が不要になります。
移行手順と所要日数・注意点
初回の移行手順は次のとおりです。
- アメックスのマイアカウントにログイン
- 「ポイントプログラムについて」タブから「ポイント移行提携先プログラムのご登録」を選択
- 移行先の航空会社を選び、プログラム会員番号を入力
- 移行したいポイント数を入力し、内容を確認して送信
- 数日〜数週間で移行先のマイル口座にマイルが加算される
所要日数はマイル先によって異なります。
- ANA初回:通常2週間程度(申込数が多い時期は2〜4週間かかる場合あり)
- ANA 2回目以降:通常5営業日以内
- JAL:通常同日中
- その他:3日〜15日程度(航空会社による)
特典航空券を取ろうと考えている人が特に気をつけるべき点が、移行申し込み後の変更・キャンセルはできないことです。マイル数を間違えて送ってしまうと修正が効かず、余分に移行したポイントは戻ってきません。移行前に「必要マイル数」「保有マイル数」「移行ポイント数」を再確認してから送信しましょう。
メンバーシップ・リワード・プラスの詳細(別記事)では、ポイントの貯め方・使い道の全体像をより詳しく整理しています。マイル移行以外にも「商品券・ギフトカード・支払い充当」など複数の使い道があるため、自分の目的に合った活用ルートを選ぶ材料にしてください。
アメックスのマイル移行に関するFAQ
- アメックスのポイントはANAやJALのマイルに交換できますか?
-
はい、公式には14社と提携しており、実際に稼働している12社の航空会社マイルに移行できます。ANAは1,000ポイント=1,000マイル、JALは2,500ポイント=1,000マイル、その他の航空会社は1,250ポイント=1,000マイルが基本レートです。ただしこの優遇レートはメンバーシップ・リワード・プラスに登録している場合の数値で、未登録では移行効率が半分〜0.6倍程度に落ちます。
- ANAマイルに移行するにはいくらの追加コストがかかりますか?
-
多くのカードではメンバーシップ・リワード・プラス3,300円とメンバーシップ・リワードANAコース5,500円で年間8,800円が追加でかかります。アメックスゴールドプリファードはメンバーシップ・リワード・プラスが自動無料付帯のためメンバーシップ・リワードANAコース5,500円のみ、アメックスプラチナとアメックスビジネスプラチナは両方とも無料で追加コスト0円です。JALやその他の航空会社への移行にはメンバーシップ・リワードANAコースは不要なので、この5,500円もかかりません。
- マイル目的で選ぶならどのアメックスカードがコスパが良いですか?
-
決済額と使い方で分かれます。年間で数万マイルを移行して他の特典もフル活用するならアメックスプラチナが最もコスト効率が高く、コストと特典のバランスを取るならアメックスゴールドプリファードが有力です。ANA一択で年間40,000マイル以上を貯めたい人にはANAアメックスゴールドという選択肢もあります。JAL派で低コスト重視なら、セゾンマイルクラブを活用する他社カードも比較材料になります。
- ポイントの有効期限はありますか?失効しないか心配です
-
メンバーシップ・リワード・プラス未登録のままだとポイントの有効期限は3年間ですが、メンバーシップ・リワード・プラスに登録すると無期限になります。登録前に貯めたポイントも登録後の優遇が適用されるので、失効を気にせずじっくり貯めて大物特典航空券を狙えます。アメックスゴールドプリファードやアメックスプラチナはメンバーシップ・リワード・プラスが無料付帯なので、この無期限化を追加費用なしで使えます。
- 移行手続きは初回どのくらい時間がかかりますか?
-
ANAへの初回移行は通常2週間、申込数が多い時期は2〜4週間かかります。2回目以降は5営業日以内で完了することが多いです。JALは通常同日中、その他の航空会社は3〜15日程度が目安です。移行申し込み後の変更・キャンセルはできず、所要日数の短縮も不可なので、特典航空券の予約日から逆算して余裕を持って移行するのが安全です。
まとめ
アメックスのポイントは、隠れコストを踏まえて選べば、旅行の質を大きく引き上げる強力なマイル源になります。マイル移行の判断で押さえておきたいポイントを整理しておきましょう。
レートの土台はメンバーシップ・リワード・プラス
メンバーシップ・リワード・プラスに登録するとANAマイルへの移行効率が2倍、JALは1.2倍、その他の航空会社は1.6倍に上がり、ポイントの有効期限も無期限になります。マイル狙いなら、メンバーシップ・リワード・プラスが無料で付くカードを選ぶのが基本方針です。
ANAマイル移行は年間8,800円の隠れコストがある
メンバーシップ・リワード・プラス3,300円とメンバーシップ・リワードANAコース5,500円で合計8,800円が追加になります。アメックスプラチナ・アメックスビジネスプラチナならこの8,800円がゼロ、アメックスゴールドプリファードならメンバーシップ・リワードANAコース5,500円のみで済みます。JAL派・他社マイル派ならメンバーシップ・リワードANAコースは不要です。
選び方の目安
コスパのバランスを取るならアメックスゴールドプリファード、高利用額でプラチナ特典もフル活用するならアメックスプラチナ、ANA一択で年40,000マイル以上を狙うならANAアメックスゴールドが選択肢になります。
まずは自分の年間カード決済額と、ANA・JALのどちらを主軸に貯めたいかを確認してみてください。この2つが決まると、選ぶべきカードは自然と2〜3枚まで絞り込めます。



